帰宅時、日没の早まりを実感します。
信号が赤に変わったので減速。歩道には、小さな男の子を後ろに乗せた母子二人乗りの自転車が停車していました。前を向いたお母さんが少年に話しかけているのですが、チャイルドシートに座りヘルメットをかぶった少年は夕焼け空に向かい恍惚の表情です。心なしか瞳が泳いでいます。
少年の右人差し指は、鼻の穴に突っ込まれ一心不乱に作業中です。
ほじほじ、ホジホジ、ほじほじ、ホジホジ、・・・
少年は輝く指先を見つめました。実に満足そうです。
E.T.のワンシーンのような指先が、前に座るお母さんの白い服の背中に接触。腕がゆっくり右から左へと動いていきます。
信号が青に変わりました。ペダルを強く踏み込み二人乗りの母子を振り切りました。
交差点を越えるころには笑いの波が止まらなくなってしまいました。
いいぞ! 少年!
信号待ち

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